2011年10月1日土曜日

息子への手紙:僕が親父から学んだこと

2011/09/30

陸へ。

もう少しでパパの癌が再発して、1年になろうとしている。この1年、僕は命の意味、自分が生まれてきた意味について、考え続けてきた。

でも、正直いまだによく分かっていない。誰かに何かを伝えたい。自分にしか出来ないことが、必ずあるはず。それがまだ、何なのかつかみ切れていない。

昔、マイケル•キートン主演で、末期癌患者の父親が、髭のそり方やネクタイの結び方をビデオに撮って、息子に残すというような映画があった。

でも、今の時代そんなものは必要ない。ネットで検索すれば、どんな情報でもでてくる時代だ。

僕が父親から学んだもの、それは家族の為に真摯に、実直に働く姿勢だった。そうだ、背中で語るタイプだ。

小さな工務店のオヤジ。それこそ、日経も読んでいないし、メールもネットも使いこなせるわけでもない。なにか特別なコトを教えてくれたわけではない。

でも、そんなことより、人生への、そして自分の家族への向き合い方を見せてくれた。

僕はそんな背中を、君に見せることが出来るかな?いつまで伝えられるか分からない。

「家族を守り、自分の仕事に真摯に向き合う。そんな男になってほしい」

そんな気持ちを、少しでも君に伝えることが、いまの自分の使命なのかな。と、思う。まぁ、でもまだ2歳だもんな。分からないよな…。

2011年9月27日火曜日

半年ぶりに、入院中です…。

ぼくは抗がん剤投与のためのポートという器具を鎖骨のあたりに埋め込んでいます。

先月までは順調でしたが、今月に入って、なぜかそれが詰まった感じがして、薬剤の投与中に痛みも出てきました。

先生に相談した結果、ポートの入れ替え手術となりました。日帰りでできるカンタンな手術の予定でしたが…

昨日、いざ開けてみると、静脈につながってるハズのポートのチューブが断線して、流れちゃってました。

局所麻酔ですから、先生の会話はすべて聞こえます。「こらアカンな、心臓までいってもうた」…って。焦りました。えー、それ大ごとじゃないスか。

といことでポートの入れ替えは一旦中止して、心臓カテーテルの手術室に移動。画面が6台あって、デイトレーダーのトレーディングルームのようなオペ室。

そこで、内科医の先生による、チューブ抜去手術を受ける事に。ほんと、カテーテルってすごいね。太ももの静脈から入れたワイヤーみたいなのが、体の中をどんどん進んで行く。

それを僕も画面で見て「おお~」とか言いながら手術を受けてました。心臓の近くまできて、ワイヤーの先端の輪っかを広げ、細いチューブをつかみにいきます。

なかなかキャッチできませんでしたが、10分ほど格闘して、ついに輪っかの中にチューブの先を入れることに成功!!

そのまま、静脈の中を引っ張り出してきます。長さにして15センチ程度でしょうか…取り出したチューブも見せてもらいました。

カテーテル手術は、外科手術と違って体に負担も少なく、麻酔の注射以外は、痛みもほとんどありません。これからもどんどん進化しそうです。文字通り、体感しました。

医龍というドラマで遠藤憲一が扮する凄腕の心臓カテーテル医師が出てて、興味はあったのですが、まさか自分がカテーテル手術を受けるとは思ってませんでした。(笑)

で、昨日と今日は、念のため入院。今年の三月に入院していた、馴染みの病棟。看護師さんに「痩せましたね…」って言われちゃいました。明日、退院予定です。

2011年9月4日日曜日

メトロノーム

2011/09/04

先日、ワールドビジネスサテライトでやってたが、集中力UPにメトロノームが効果的らしい。

一定のリズム(116BPM?)のメトロノームの音を聴きながら作業すると効率が上がるという研究結果が、アメリカの大学ででたらしい。

インタラクティブメトロノームという、体系だったプログラムもあるみたい。

早速、iPhoneアプリをダウンロードして流してみました。

Steinway & Sons のめちゃカッコいいアプリが無料であった。これを、Bluetooth のイヤホンで流して聴いてみます。

2011年9月2日金曜日

【書評】ポモドーロテクニック入門

2011/09/02




僕はあんまり集中力がない。それでも、なんとか今まで自分で仕事を得て、生きてこれたのは、締め切り前のガッツと、まぁ「うまいこと言って」切り抜けてきたからだ。

いろいろと時間管理術や、GTD(Get Things Done : 物事を終わらせるテクニック)やら、読んできたけれど、なかなか長続きしなかった。

でも、整理整頓や掃除は好きだし、物事を管理するプロセス自体を勉強するのは苦痛でもない。ただ、複雑なのがダメだと気がついた。整理整頓なら、とにかく不要なものを処分する。シンプルに。それなら長続きする。

だから、時間管理もシンプルなら続くのではないか。と思っていたが、究極にシンプルな方法を発見した。それが、この「ポモドーロテクニック入門」。

その方法は、キッチンタイマーをセットして、25分間測る。その間、ぐーっと集中して作業や仕事をして、5分休憩する。この25分+5分を1ポモドーロと計算する。

そしてまた25分間、集中して5分間休憩する。

これを一日何回できるか?計測していくのがポモドーロテクニック。4ポモドーロで一度長めの休憩をとる。

たった25分?そんなの短すぎて、楽勝だな。と思うんだけど、やってみると以外としんどい。3くらいやると、ヒーヒー言う。陸上のサーッキットトレーニングみたいなキツさかも。

一日5ポモドーロ、6ポモドーロ集中しただけでも、かなり仕事は進む。え、たった2〜3時間じゃないか。でも、それほど普段は集中してないんだな。これが。

この本ではできるだけ、紙と鉛筆とキッチンタイマーで管理するように勧められているんだけど、実に秀逸なiPhoneのアプリが売られているので、僕はそっちがオススメ。

http://itunes.apple.com/jp/app/pomodoro-time-management-lite/id323224845?mt=8


いつも持っているiPhoneで計測したほうが、絶対に楽。それに毎日のポモドーロ数も計測してくれるし。

でも、一応キッチンタイマーも買いました。電池が少ないときとかは、こちらで代用。でも、カチカチいって集中できないのでは・・・思われる方もいるかもしれませんが、実はそれが逆にいいのです。

集中力アップのテクニックについては、続きはまた、明日。


2011年8月27日土曜日

息子への手紙:鍛冶屋になるには…

2011/08/27



陸へ。

今日、フランスのことわざで、とてもいいものを見つけたので、君に伝えたいと思う。それは、

C'est en forgeant qu'on devient forgeron.

だ。日本語に訳すと「鍛冶屋になるのは鉄を鍛えながらだ。」という意味らしい。僕はこの言葉は、人生の大きなヒントだと思った。

自分の経験に照らしあわせても、この言葉は真実だ。僕はウェブ制作の仕事を10年弱やってるけど、ほとんど独学だった。

ネットで知識を得たり、書籍なんかで勉強した。

師匠といえる人は1人だけいて、DTPもWEBもできる女性のデザイナーさんの横に机をおいて、仕事をしながら勉強させてもらった。

WEBの勉強をしたいとか、マーケティングの勉強をしたいと言って、相談をされることはよくあったけど、そういう人はたいてい、いつまでたっても出来るようにならない。

そもそもWEBやマーケティングなんて、仕事にするのに何の資格もいらないのだから、学校に行く必要もない。

自分は今日からWEBデザイナーだ、マーケッターなんだと決めて、なんとか仕事をとってきて、やっていく。それが一番手っとり早い。

そして、これは仕事だけの話じゃない。誰もが願う「幸せ」についても同じことが言えるんじゃないか。

「お金があれば、幸せになる」
「いい会社に入れれば、幸せになれる」
「彼女がいれば…」
「家族の仲が良くなれば…」

でも、これってその条件が揃わなければ、いつまでたっても不幸なわけだ。

今、幸せでなければ、この先ずっと幸せになれるワケがない。日々の中で幸せを見いだすことが、幸せになるための唯一の方法だと思う。

鉄を打ちながら、鍛冶屋になるように、毎日幸せのタネを見つけながら、幸福な人生を歩んでくれたら、僕はうれしい。